コミックコーナーのモニュメント

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狐のお嫁ちゃん2巻 感想【ネタバレを含みます】

 

 

狐のお嫁ちゃん (2) (みんなのコミック)

狐のお嫁ちゃん (2) (みんなのコミック)

 

 電子書籍版と書籍版で、表紙および一部カラーイラストなどが異なります。上の画像は電子書籍版です。


 年越し、雉狩り、狐の生理周期にまつわる問題と盛りだくさん。今回ついにお嫁ちゃんの両親が登場しました。狐のお嫁ちゃん
2巻の感想です。

 

お嫁ちゃんの実家と母上

突然の矢文。それは二百年も実家に帰っていないお嫁ちゃんへの帰省の催促でした。

実家ではお嫁ちゃんの母上が2人を出迎えますが、その姿は巫女服を着た童女。お嫁ちゃんの第一声が「げっ」だったのが笑えます。

 子細を確認すると、巷で流行の「省エネもうど」に、巫女服ではなく「巫女服風るーむうぇあ」だと言われますが、何処まで狙ってやっているのか不明です。

計算ずくでやっているようですが、その上でなお、本人の理解と周囲の認識に微妙なずれがありそうなのがまた面白そうです。話の流れで旦那さんやお嫁ちゃんからそれ以上の追求がなかったのが悔やまれます。

旦那さんが結婚前の食事会であった時は、また別の姿だった様なので、そちらも気になりました。

帰り際にはどこかの御伽噺のようなシチュエーションでお土産を渡されましたが、母上の性格は「お茶目」の一言でまとめられる気がします。

 

半ケモ

今巻のメイン「半ケモ」。

 狐耳・尻尾はそのまま、骨格・肉付きも基本的に人間と同じで、口元だけマズルが伸びています。髪の毛あり、全身毛皮で覆われ、手足の先は狐なので黒くなっています。

 完全な獣状態の「全ケモ」と、完全に人間の姿、もしくは人間の姿+狐耳・尻尾という人化状態の中間で、まさに「半ケモ」です。

 母上は「醜い姿」と表現していましたが、現代日本だと一定の需要があると思います。

後の話からすると、「人化の術」は廃れて久しい技術だったという話。

にも拘らず、狐の里の家屋や家財道具は人間用の作りをしています。旦那さんは、お嫁ちゃんが自分で気付かないうちに半ケモになっていたことを「地元に戻ると方言が出る人」と例えていましたが、狐の里での生活は半ケモがデフォルトのようです。

つまり、狐の里は動物顔の獣人たちが、昔ながらののどかな暮らしをしているモフモフの里。ますます需要がありそうです。

母上のストレートな「孫は?」発言から、隣室に布団が敷いてあったり、性力増強グッズがいろいろ用意してあったり、あからさまに2人きりにされたりといった流れはある種のお約束ですが、半ケモのままイチャイチャするのがいいですね。旦那さんも半ケモの魅力にすっかりやられたようです。

他の狐の半ケモに比べ、お嫁ちゃんの半ケモの方が人間に近い顔つき・表情なので、リアクションも分かりやすくてかわいいです。普段から人化して生活している分の練度の違いでしょうか。お嫁ちゃんも全ケモのときは完全な狐顔になりますからね。

 

笹山さんと田端さん

 今回は狐のお嫁ちゃん夫婦の個性的な隣人、旦那さんの同僚の笹山さんと田端さんにもスポットライトが当たりました。

 笹山さんが出店する同人誌即売会に、興味を持った田端さんが参加するのですが、田端さんは「漫画やアニメキャラのエッチなうすい本を売ってる」、「コスプレしたりする」という曖昧かつ偏見に満ちたイメージしかなく、コスプレでイベント会場入りする等やらかします。

 笹山さんの同人誌は、一人旅の旅先で訪れた史跡についてまとめたもの。会場的にも田端さんのイメージする同人誌即売会とはだいぶ方向性が違います。

 さっそく笹山さんに怒られてしまいますが、田端さんのコスプレは「なんちゃって制服」で、ギリギリ私服と言えないこともなし、田端さん自身が童顔だったこともあって違和感もなく、大惨事は免れました。ちなみに第2案は「魔法少女」だったとか、ギリギリでの危機回避です。

 無自覚にやらかす田端さんも面白いのですが、笹山さんの方も見ていて面白かったです。

 一見クールに見えて、お客さんに「笹山先生」と呼ばれていたことを田端さんに突っ込まれて照れたり、田端さんとの関係を親子と間違われて気まずくなったりします。※笹山さん42歳、田端さん28(ただし、童顔のうえに高校生に見える制服ファッション)

 極めつけが、気まずくなった際に田端さんが言った「この際、先生と生徒っていう設定でどうでしょう」という一言に突っ込みを入れつつも、いろいろと想像してしまった場面です。 

最高でした。

高校生の田畑さんと、教師の自分という想像が、妄想になって暴走してしまい、自分たちのスペースの中で1人赤面するのがかわいかったです。笹山さん、実際の性的指向はわかりませんが、百合の妄想もいけるようです。

以前も、お嫁ちゃんと旦那さんの取り合わせに変なテンションの上がり方をしていた場面がありましたし、海水浴のときに結婚願望について聞かれた時も「私は眺めている方が楽しいので」と言っていましたが、なかなかの妄想力です。

飲み会の後に酔っぱらった田端さんに家に泊めてくれと言われてまた赤面したり、泣き上戸になって人生の不安を嘆く田端さんを優しく慰めたりする場面もいい雰囲気がありました。

翌日出勤した際に、しれっとしたいつも通りの笹山さんの横で、田端さんが少しだけ恥ずかしそうにしていたのがまた良かったです。周囲から見てあからさまな変化ではなく、弱音を吐きだして「少しだけ」変化があったという部分に趣があります。

この2人の話はまた読んでみたいです。

 

 

帰省のエピソードの冒頭、早朝のベランダで伸びをするお嫁ちゃんがとてもセクシーでした。表情、しなやかな身体、そして身体の伸びに合わせてピンと伸びた狐耳。Batta先生のこだわりを感じます。

 子供の養育費の問題が浮上してきましたが、私としては雉狩りのときに触れていたお嫁ちゃんの戸籍と住民票に纏わる経緯も気になり、物語の続きを楽しみにしています。